F-1ビザとI-20


F-1ビザとI-20は混同しがちです。よく耳にするのが、「ビザが切れるから帰国しなくては」というセリフ。しかし、実はF-1ビザが切れていてもアメリカに滞在する事は違法ではありません。なぜなら、ビザは“入国査証”だからです。

ビザとは入国する為に必要なもので、入国した後に期限が切れても問題ありません。私の友人であるインドネシア人のF-1ビザは3ヶ月で有効期限が切れましたが、1年以上アメリカに滞在しています。

では、F-1ビザで入国した人が不法滞在について気を付けなければならないのは何でしょう?答えはI-20です。I-20は、言わば滞在許可証。I-20の期限が切れれば60日以内に出国するか、新しいI-20を手に入れなければいけません。

ビザが切れていても本当に何の問題も無いのか?と聞かれると、実は問題はあります。前出のインドネシア人は帰国する事も国外旅行もできません。厳密に言うと、アメリカから出国する事はできますが、再入国する事ができません。なぜなら、入国査証が切れているからです。日本では、5年程度のF-1ビザが2〜3ヶ月で発給されますが、イスラム教が主な宗教であるインドネシアでは、同時多発テロ以来、ビザの取得に半年かかり、ビザの有効期限も非常に短くなったそうです。

この友人は、日本人の恵まれた環境を知り、私にこう言いました。
「君が恵まれた環境にいるのは日本政府のお陰だ。もっと日本政府に感謝した方がいい。」
自分にとって当たり前だと思っていたことが、日本という国に支えられていた事に気付かされました。F-1ビザの申請はうんざりするほど手間のかかる作業でしたが、それでも私は恵まれていたのだと知りました。



関連HP

アメリカ大使館公式サイト (ビザサービス)

アメリカ法律情報ポータルサイト

外務省公式サイト(パスポートA to Z)




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